6月優待をざらっと見ておく(1) 横綱クラス・確実におさえたい2702日本マクドナルドホールディングス
5月優待ももうほぼ終了で意識は6月及びそれ以降に優待にということになります。
ここからはざらっと6月優待を見ておきます。
まずは2702日本マクドナルドホールディングス。いわずと知れた「マクド」「マック」ですが、関西での言い方が「マクド」?。関東ではこうは言わない?。
優待内容は下記です。
<2024年6月末>
優待食事券バーガー類、サイドメニュー、ドリンクの商品お引換券が6枚ずつで1冊
継続保有半年以上
100株以上 1冊
300株以上 3冊
500株以上 5冊※継続保有半年以上:2023年12月末と2024年6月末の株主名簿に2回連続して100株以上保有する株主として記載されていること。
<2024年12月末以降>
優待食事券バーガー類、サイドメニュー、ドリンクの商品お引換券が6枚ずつで1冊
継続保有1年以上
100株以上 1冊
300株以上 3冊
500株以上 5冊※継続保有1年以上:6月末および12月末の自社株主未簿に、同一株主番号で3回以上連続して100株以上の保有が記載または記録されていること。
まずここで注意が必要なのは、今回から継続保有の条件がついてくるということです。つまり、この6月末のみの保有では優待は取れないということです。これは事前にアナウンスはされていたことです。さて、これが一般信用の株数の残り方などに影響してくるでしょうか。
現状、基本的には6月、12月の権利確定時期のクロスを継続することで条件は満たされるのではないかと思いますが、場合によってはそうしたクロス優待取り封じ的な対策を講じてくる可能性がないとも言えませんので留意が必要です。
これまでここは一ヶ月以上前から一般信用でクロスするような対応ではなく当該月、6月優待なら6月になってから、12月優待なら12月になってからクロスという形をとっており、それで十分大丈夫でした。なるべく権利確定日近くのところでクロスした方がコストは安くはなります。
さて、ここの優待一冊の価値はどれぐらいでしょうか。アクセスチケットでの買い取り価格を見ると「日本マクドナルドHD 6枚綴(新券) ¥700」となっています。えっ、6枚綴りで700円?。違います、6枚綴りの冊子の1枚が700円ですから、一冊では4,200円です。表記がわかりづらい。
オークファンで見るとネットオークションでの落札価格は4,600-4,700といったところです。ここは10%程度のオークションコストが差し引かれますので、この価格であればほぼ金券ショップの4200円と同等です。つまり、売却時の価値はほぼ4,200円程度と見てよいということになります。
で、取得コストはどうでしょう。例によって、日興一般信用売・楽天かSBIで現物買い・貸株扱いで概算値を見てみます。明日の週末株価でのクロスであれば取得コストは約1,000円です。単純に4,200円との差額の3,200円が100株クロスでの利益となります。
これが500株となると1.6万の利益ということになります。コスト率は24%程度ということになり、まだ格安というレベルにはありません。ただ、実需として昼食などで消費していくということなら実質価値はもっと高くなります。これだと既にコスト率は現状で10%台という見方も可能です。
低リスクの投資として国債、あるいは高格付けの社債などがありますが、円建ての債券でこんな利回りが出るようなものは現状ではありません。細かい手間を厭わなければ、そんなに大きな金額でなければ、ほとんどの個人の投資家にとっては社債や国債を保有してクーポンを得るような投資よりもこうした優待クロスで現金を回している方が相対的にかなりましであるということになります。
繰り返し言いますが、こんなのはリスクをとった「投資」ではなく、現状で相対的に有利な現金運用に過ぎません。金利など状況が大きく変化すれば実施する価値が低くなる可能性もあります。またいずれ各社がクロスでの優待取得を封じるような対策を講じてくることが一般的になるような可能性もあります。そのあたりは少し意識しておきたいです。
いずれにしろ、ここは現状の6月優待としては確実におさえたい横綱クラスのところです。500株でクロスするとなると資金枠もかなり必要にはなりますが、確実に、できれば低コストでおさえておきたいところです。
今までクロスでの優待取得をしてこなかった場合は、とりあえず今回と次回は先行投資として優待は来なくてもクロスしておくという判断もありです。
逆に既にクロスを継続させている方の場合はそれを途切れないようにするのがよいかと思われます。